遺品整理で捨ててはいけない物 ― 迷う物は、捨てずに一か所へ
捨てると困るのは、価値のある物より、手続きに使う物です。通帳、印鑑、保険証券、権利証、契約が分かる紙。これらは代わりが利かないか、再発行に手間がかかります。
見分けがつかない物は、捨てずに一か所へまとめてください。「後で判断する箱」を一つ作っておけば、作業を止めずに進められます。
種類ごとに見る
捨ててはいけない物は、五つの種類に分けられます。それぞれ、探す場所と扱い方が違います。
| 種類 | あてはまる物 | 扱い |
|---|---|---|
| お金に直接つながる物 | 通帳、キャッシュカード、印鑑、現金、有価証券、金券、商品券 | 見つけた時点で写真を撮り、家族に知らせる。一か所にまとめて保管 |
| 権利や契約が分かる物 | 権利証、登記の書類、契約書、保証書、賃貸借契約書、車検証 | 捨てない。内容が分からなくても残す |
| 保険・年金・税に関する物 | 保険証券、年金の通知、確定申告の控え、納税の通知 | 手続きに使うことがある。まとめて残す |
| 契約が続いている物が分かる紙 | 公共料金の明細、通信の請求書、サブスクリプションの案内、会員証 | 止める手続きに使う。止め終わるまで残す |
| 身元や関係が分かる物 | 戸籍に関する書類、手帳、住所録、名刺入れ、手紙の差出人 | 連絡や手続きに使う。作業の初期に集める |
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価値の判断が要る物
手続きとは別に、価値があるかどうかを自分で判断しない方がよい種類があります。見た目では分からないことが多いためです。
貴金属、宝石、時計、着物、掛け軸、茶道具、切手やコイン、古い硬貨や紙幣、カメラ、楽器、工具、記念品。これらは状態や作られた時期で大きく変わります。
見てもらう場合も、その前に家族に共有してください。相続に関わる物は、誰の物になるかを先に決めておかないと、後から話になります。
買取の金額や、どこで売れるかについては、このサイトでは扱っていません。
売れるナビ売りたい物から、買い取っているお店を探す価値の判断が要る物を、どこに見てもらえるか探せます。金額はこのサイトでは扱いません。
どこから出てくるか
見つかりにくい場所には傾向があります。作業に入る前に、この順で見てください。
- 引き出しの裏と底/引き出しを全部引き抜くと、裏に封筒が貼ってあることがある
- 本の間/通帳や現金、権利証のコピーが挟まっていることがある
- 着物の帯・たとう紙の間・コートのポケット/たたんだ状態では分からない
- 仏壇の引き出しと下の扉/通帳や印鑑が入っていることが多い
- 缶・菓子箱・空き瓶/現金や指輪が入っていることがある
- 冷凍庫の中/保管場所として使われていることがある
- 額縁の裏・カレンダーの裏・壁掛けの裏/紙が貼ってあることがある
- 押入れの天袋・床下収納・屋根裏/古い書類がまとまって出てくる
迷う物の置き方
捨ててよいか分からない物が必ず出ます。ここで止まると作業が進まないので、置き方を先に決めておきます。
箱を三つ用意します。「手続きに使うかもしれない紙」「価値が分からない物」「家族に聞く物」。作業中に迷った物は、考えずにこの三つのどれかへ入れます。判断はしません。
箱がいっぱいになったら、新しい箱を作らずに、その箱を見る日を決めます。作業が全部終わってからまとめて見ると、量が多すぎて手が付きません。
紙類は、内容が分からなくても捨てないでください。手続きが終わるまでは、まとめて保管しておく方が確実です。
シュレッダーにかける前に、家族に確認してください。個人情報が書かれた紙を処分したくなりますが、手続きに使う紙が混ざっていることがあります。手続きが全部終わってからにすると確実です。
デジタルのものを忘れない
パソコンやスマートフォンの中に、契約や連絡先が入っていることがあります。本体を先に処分すると、中を確認できなくなります。
本体は、手続きが終わるまで残してください。中を見られない場合でも、処分は最後に回します。契約している通信会社が分かれば、そちらから止める手続きに入れます。
月々の支払いが続いているものは、通帳やクレジットカードの明細から見つかることがあります。明細を残しておくと、何が止まっていないかを確認できます。
写真や動画のデータも、本体の中にあることがあります。処分の前に、取り出せるかどうかを確認してください。
写真と思い出の品をどうするか紙の写真とデータの両方について、残し方をまとめています。
迷ったときの分かれ目
残すか捨てるかで迷う場面は、種類によって答えが変わります。
内容が分からない紙を、残すか処分するか
残す
手続きが全部終わるまでは残す。分からない紙を判断しようとすると、そこで作業が止まる。まとめて箱に入れておけば、後から分類できる
処分する
手続きが全部終わった後で、内容を確認して不要と分かった物。個人情報が書かれている物は、処分の仕方も決めてから
価値がありそうな物を、見てもらうか家族で決めるか
先に家族に共有する
必ずこちらが先。誰の物になるかは相続の話として別に決まるので、見てもらう前に全員へ知らせる
見てもらう
共有が済んだ後。値段が付くかどうかは見てもらえば分かる。付かなかったときの行き先も先に決めておく
故人の携帯電話やパソコンを、いつ処分するか
最後に回す
原則こちら。契約が続いているものや連絡先、写真が入っていることがある。開けない場合でも、手続きが終わるまで残す
早めに処分する
契約の停止が全部済み、中のデータの扱いも家族で決まったとき。処分の方法は品目と地域で変わるので、市区町村の案内で確認する
よくある質問
内容が分からない書類は、どうすればいいですか
捨てずに残してください。手続きが全部終わるまでは、まとめて箱に入れて保管しておく方が確実です。分からない書類を判断しようとすると、そこで作業が止まります。「手続きに使うかもしれない紙」の箱を一つ作って、迷った紙は全部そこへ入れてください。分類は後からできます。
古い通帳や、使っていない口座の書類も残しますか
残してください。使っていないように見えても、手続きの中で必要になることがあります。判断は、手続きを進める中で分かってきます。何が必要かは状況によって変わるので、迷う場合は、手続きを扱う専門家や、窓口で確認してください。
価値があるかどうか、自分で判断してもいいですか
見た目では分からないことが多い種類があります。貴金属、着物、掛け軸、茶道具、切手、古いカメラや楽器など。処分する前に、家族に共有してください。値段が付くかどうかは見てもらえば分かりますが、誰の物になるかは相続の話として別に決まります。順番を逆にすると、後から話になります。
写真や手紙は捨ててもいいですか
急いで決めないでください。処分してしまうと戻せない種類の物です。量が多い場合は、その場で選ばずに、まとめて箱に入れて保管してください。落ち着いてから見ると、決められるようになることがあります。家族が複数いる場合は、共有してから決めた方が確実です。
スマートフォンやパソコンはどうすればいいですか
手続きが終わるまで残してください。契約している通信やサービス、連絡先、写真のデータが入っていることがあります。開けない場合でも、処分は最後に回します。契約している通信会社が分かれば、そちらから止める手続きに入れます。月々の支払いが続いているものは、通帳やカードの明細から見つかることがあります。
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遺品整理の進め方|7日・3か月・10か月の期限と片付けの順番全体の流れと段取りをまとめてあります。