物を減らす順番 ― 判断の軽い種類から、重い種類へ
減らす順番は、判断の軽い種類から重い種類へ、です。おおまかには、包装・ゴミ類 → 期限のある物 → 壊れた物 → 重複している物 → 衣類 → 本と書類 → 思い出の品、の順になります。
この順番にするのは、判断の練習になるからです。軽い種類で「自分はこういう基準で決める」という感覚ができてから重い種類に入ると、同じ物でも決められるようになります。
順番と、それぞれで効く見方
種類ごとに、判断が止まる場所が違います。効く見方も違うので、種類が変わったら見方も切り替えます。
| 順 | 種類 | その種類で効く見方 |
|---|---|---|
| 1 | 包装材・空き箱・レジ袋・紙類 | 中身がないなら役割は終わっている。取っておく理由をその場で言えるかどうかで決まる |
| 2 | 期限のある物(食品・薬・化粧品・電池) | 書いてある日付で決まる。迷う余地がないので、ここは速い |
| 3 | 壊れている物・部品だけの物 | 直すと決めて日付を書けるか。書けないなら直らないまま置かれ続ける |
| 4 | 同じ役割の物が複数ある物 | 数の上限を決めてから選ぶ。「どれを捨てるか」ではなく「いくつ残すか」で見る |
| 5 | 衣類 | 着るかどうかではなく、この一年で着た場面があったかどうか。サイズと体型の変化も入れて見る |
| 6 | 本・書類 | 本は読み返す場面が思い浮かぶか。書類は保管する年数が決まっている物とそうでない物に分ける |
| 7 | 思い出の品・贈り物・故人の物 | 量の上限を先に決めてから選ぶ。手放すことを前提にしない |
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1〜3は、判断ではなく作業として片付ける
最初の三つには、迷う余地がほとんどありません。ここは考える作業ではなく、抜く作業として扱います。
袋を持って家を一周し、包装材・空き箱・期限切れ・壊れた物だけを集めます。他の物は見ません。ここで「これはどうしよう」と思う物が出てきたら、それはこの段階の対象ではないので、置いたまま先へ進みます。
この一周だけで、家の見た目がかなり変わります。多くの家では、床や棚の上にあるものの相当な割合がここに含まれています。
4:重複を減らすときは、数から決める
はさみ、ペン、爪切り、保冷剤、ビニール袋、タオル、マグカップ。同じ役割の物が家の中にいくつあるかは、集めてみないと分かりません。
ここで効くのは、「どれを捨てるか」ではなく「いくつ残すか」を先に決めることです。はさみは家に二本、というように数を決めてから選ぶと、一本ずつの良し悪しを比べる必要がなくなります。
数を決めるときの基準は、同時に使う本数です。家族が四人いて、同時にはさみを使う場面がないなら、四本は要りません。予備が要る物(電池、タオル)は、切らしたときにどれくらい困るかで決めます。
5:衣類は、量が見えてから決める
衣類は、家の中で一番分散しやすい種類です。クローゼット、たんす、押入れ、洗濯機のまわり、別の部屋。分散したままだと、自分がどれだけ持っているか分からないので、判断もできません。
そのため、衣類だけは場所ごとではなく種類ごとに集めます。全部を一か所に出してから決めます。ただし、集めた日のうちに終わらせる必要があります。床に広げたまま日をまたぐと、生活が回らなくなります。時間が取れない場合は、「上着だけ」「靴下だけ」と細かく区切って、その中で集めます。
見るのは、着られるかどうかではありません。この一年で着た場面があったか、これから着る場面が具体的に思い浮かぶか、です。体型やサイズが変わっている場合、「痩せたら着る」は日付が入らないので、その物は判断が先送りされたままになります。
6:書類は、保管年数で二つに分ける
書類は、判断の重さがばらばらです。分けてから見ると速くなります。
一つ目は、保管する年数が決まっている物。契約書、保証書、確定申告の関係書類、公的な通知など。これは中身で判断せず、種類ごとにまとめて保管します。年数の決まりは書類の種類によって違うので、迷うものは残す側に置いておきます。
二つ目は、それ以外の紙。チラシ、案内、期限の過ぎた通知、取扱説明書、パンフレット。取扱説明書は、型番が分かればメーカーのサイトで見られることが多いので、紙で持つかどうかを決めます。
写真と手紙は、書類とは別に扱ってください。ここに混ぜると、書類の作業が止まります。
権利証、印鑑登録証、保険証券、年金の書類、通帳、鍵は、判断の対象にせず、先に一か所へ集めてください。片付けの途中で紛れると、探すのに数日かかることがあります。
7:思い出の品は、最後に、量から決める
写真、手紙、子どもの作品、贈り物、故人の物。ここは順番の最後です。前の六つを終えていると、判断の基準が自分の中にできているので、同じ物でも決められることがあります。
この種類では、「どれを手放すか」から入りません。入れ物を先に決めて、そこに入る分だけ残す形にします。箱一つ、引き出し一段。上限が決まっていると、選ぶ作業になります。
それでも決まらない物は、残してかまいません。片付けの目的は物を減らすことではないので、決められない物を無理に手放して後悔が残ると、次の片付けに手が伸びなくなります。
捨てられないときの進め方思い出の品で止まる場合は、捨てる以外の出口を先に用意します。
順番どおりに進めないとき
重い種類に当たってしまったとき、続けるか飛ばすか
飛ばす
その種類で二回以上止まっているとき。順番を守ることより、手が動き続けることの方が結果に効く。飛ばした種類には印を残して、後で戻る
続ける
その種類を終わらせないと場所が空かないとき(押入れの中身が全部思い出の品、など)。この場合は上限を決めて、選ぶ作業に変える
種類ごとに進めるか、場所ごとに進めるか
種類ごと
同じ物が家中に分散しているとき(衣類、書類、文房具)。集めないと量が分からないので、判断もできない
場所ごと
家全体を通して片付けるとき。使う場所の近くに戻す形になるので、終わったあとに散らかりにくい
よくある質問
服から始めるとよいと聞きましたが、本当ですか
服は数が多く、判断の基準が作りやすいので、練習になる種類ではあります。ただし服は家中に分散していることが多いため、集めるところから始まります。集めた日のうちに終わらせる必要があるので、まとまった時間が取れる日に向いています。時間が取れないうちは、包装材や期限切れの物のように、集めなくてよい種類から始めた方が進みます。
思い出の品から手を付けてしまい、止まりました
その種類は最後に回してください。今は箱にまとめて、ふたをして、見る日を決めておきます。他の種類を進めていくと、自分がどういう基準で決めているかが分かってきます。その状態で戻ると、同じ物でも決められることがあります。順番を戻すことは失敗ではありません。
書類の保管年数が分かりません
分からない書類は、残す側に置いてください。保管年数は書類の種類によって違い、税や契約に関わるものは個別の事情でも変わります。判断が要るものは、税理士や、その書類を発行した先に確認してください。このサイトでは、年数を断定して書くことはしていません。片付けの作業としては、「年数が決まっている物」の箱を一つ作って、そこへ入れておけば先に進めます。
同じ物が何個もあるのに、どれも使えるので減らせません
使えるかどうかで見ると減りません。ほとんどの物は使えるからです。決めるのは数です。同時に使う本数を数えて、それに予備を足した数を上限にします。上限を決めてから選ぶと、「捨てる物を選ぶ」ではなく「残す物を選ぶ」作業になるので、判断が軽くなります。
全部の種類を一度にやろうとすると混乱します
混乱するのは自然です。一度に扱うのは一種類までにしてください。今日は包装材だけ、次は期限切れだけ、というように区切ります。途中で別の種類の物が出てきたら、判断せずに「後で見る箱」へ入れます。種類をまたいで判断すると、基準が切り替わるたびに手が止まります。
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家の片付けの進め方|どこから始めて、どの順番で終わらせるか家全体を片付けるときの順番と、途中で止まったときの立て直し方をまとめてあります。