引越しで手放す物の決め方 ― 運ぶ費用と、新居の置き場所で決まる
引越しのときの判断は、普段の片付けとは基準が変わります。「使うか使わないか」の前に、「運ぶ費用と手間に見合うか」「新居に置く場所があるか」が来ます。
運ぶ費用に効くのは、量ではなく大きさと重さです。小物を百個減らしても運賃はほとんど変わりませんが、家具を一つ減らすと変わります。判断の時間は、大きい物に使ってください。
先に確かめる三つ
手放すかどうかを考える前に、確かめておくことがあります。ここが分かると、迷う物がかなり減ります。
- 新居に入るか/部屋の広さだけでなく、玄関・廊下・階段・エレベーター・曲がり角を通るかを見る。部屋には置けても、そこまで運べない家具がある
- 新居に置き場所があるか/間取り図に置いてみる。収納の量が減る場合、今の家に収まっている物が新居では収まらない
- 設備として付いているか/新居にエアコン・照明・カーテンレール・洗濯機置き場の形が備わっているかで、持っていく物が変わる
運ぶと損をしやすい物
次の物は、運んだ後に「持ってこなければよかった」となりやすい種類です。手放す側に倒して考えても、後悔が出にくくなります。
| 物 | 運ぶと起きやすいこと |
|---|---|
| 新居に入らない大型家具 | 玄関や階段で止まり、当日に置き場所がなくなる。結局その場で処分することになり、費用も時間もかかる |
| 古い家電(動くが調子が悪い) | 運搬の振動で不調が出ることがある。新居で買い替えるなら、運ぶ費用が丸ごと無駄になる |
| カラーボックスなど組立家具 | 分解と再組立てで強度が落ちることがある。運賃と手間の割に、新居で使い続けにくい |
| 布団・マットレスの余分 | かさばるので運賃に効く。来客用は、新居で本当に使うかを先に決める |
| 合わないカーテン | 窓のサイズが変わると使えない。新居の窓を測ってから決める |
| 中身が分からない箱 | そのまま新居の押入れに入り、次の引越しまで開かない |
手放すと買い直しになりやすい物
逆に、勢いで手放して後から買い直すことが多い物もあります。引越しの直前は判断が雑になりやすいので、この種類は保留に回してください。
季節の道具(暖房器具、扇風機、加湿器)、冠婚葬祭の服と小物、防災用品、工具、来客用の食器の最小限、書類を保管する箱。どれも、引越し直後には使わないので手放しやすいのですが、必要になる時期が来ると買い直すことになります。
判断に迷ったら、「次に必要になる時期が具体的に言えるか」で見てください。言えるなら残す、言えないなら手放す、という分け方になります。
売れる可能性がある物は、荷造りの前に見る
値段が付くかどうかは、状態と年式で変わります。家具、家電、楽器、工具、自転車、ブランド品などが対象になりやすい種類です。
見てもらうなら、荷造りが始まる前です。箱に詰めた後だと、出して見せることになり、二度手間になります。動作するかどうか、付属品や説明書がそろっているか、傷や汚れの程度で判断が変わるので、実物を見てもらう形が確実です。
値が付かなかった場合の行き先を、先に決めておいてください。売れなかった物の置き場所が決まっていないと、そこで判断が止まります。
買取の金額や、どこで売れるかについては、このサイトでは扱っていません。
売れるナビ売りたい物から、買い取っているお店を探すどこで売れるかは、品目別に買い取っている店を探す形で調べられます。
判断の順番
引越しの片付けでは、判断する順番を決めておくと速く終わります。
最初
大きい物(家具・家電)を、運ぶ・手放す・迷い に分ける
なぜ運賃と手配の日数に直接効くのはここだけ。ここが決まらないと、他をいくら進めても日程が決まらない
次
迷いの物について、新居に入るか・置き場所があるかを確かめて、運ぶか手放すかに振り分ける
なぜ思い入れではなく寸法で決まる部分なので、確かめれば決まる。ここで迷いを残さない
その次
かさばる物(布団、季節家電、大きい収納用品)を見る
なぜ運賃に効く二番目の種類。数は少ないので、短時間で終わる
最後
小物は、明らかに使わない物だけ抜いて、残りは箱に詰めて運ぶ
なぜ小物の要不要に時間をかけても、運賃はほとんど変わらない。新居で置き場所を見ながら判断した方が、決め方の質も上がる
迷ったときの分かれ目
古い家電を、運ぶか買い替えるか
運ぶ
問題なく動いていて、買ってからそれほど経っていないとき。運賃は増えるが、買い替えの費用より小さいことが多い
買い替える
調子が悪い、かなり古い、新居の設置場所や電源の形が合わない。運んでから買い替えると、運賃と処分費の両方がかかる
迷う小物を、運ぶか引越し前に決めるか
運ぶ
日数がないとき。小物は運賃にほとんど効かない。新居で置き場所を見ながら判断する方が決めやすい
引越し前に決める
時間に余裕があり、新居の収納が今より少ないとき。入りきらない量を運ぶと、新居が最初から片付かない状態になる
使うか分からない季節の物を、どうするか
運ぶ
次に必要になる時期が具体的に言えるとき(冬に使う、来年の行事で使う)。買い直すと費用がかかる
手放す
何年も出していない、新居の気候や住まい方に合わない、置き場所がない。ただし冠婚葬祭の服と防災用品は残す側に置く
よくある質問
引越しを機に断捨離した方がいいですか
大きい物についてはそのとおりです。運賃と置き場所に直接効きます。小物については、無理に急ぐ必要はありません。引越し直前は判断が雑になりやすく、後で買い直すことがあります。日数がないときは、小物は箱に詰めて運び、新居で置き場所を決めながら判断する方が、結果として物が減ります。
新居に入るかどうか、どう確かめればいいですか
家具の幅・奥行き・高さを測り、新居の間取り図に当てます。そのうえで、搬入経路を見てください。玄関の幅、廊下の曲がり角、階段の踊り場、エレベーターの扉と天井の高さ。部屋に置ける大きさでも、そこまで運べないことがあります。分解できる家具なら通ることもあるので、分解できるかどうかも確認しておくと判断が変わります。
引越し会社に不用品を引き取ってもらえますか
対応しているかどうか、対応していても何を引き取れるかは、会社ごとに違います。家電リサイクル法の対象品や、汚れのある物は別扱いになることが多く、料金も荷物の運賃とは別に決まります。頼む前に、引き取ってもらえる品目、料金の内訳、当日に断られる条件の三つを確認してください。
家族の思い出の品はどうすればいいですか
引越しの前に判断しないでください。日程に追われた状態で決めると、後で戻したくなる決め方になります。箱にまとめて新居へ運び、落ち着いてから見てください。かさばる場合は、量の上限(この箱に入る分)を決めてから選ぶと、判断が軽くなります。
手放す物が多すぎて、引越し前に出しきれません
大きい物だけを引越し前に出しきって、小物は運んでください。小物は運賃にほとんど効きません。新居で開けた箱の中身を、そのときに手放す形にすれば、二度手間にはなりません。ただし新居の市区町村の決まりは前の住まいと違うので、分別と粗大ごみの出し方をあらためて確認してください。
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引越し前の片付け|退去日から逆算する段取りと、不用品を手放す順番全体の流れと段取りをまとめてあります。